筆記体(running letter / cursive letter)とブロック体(block letter)

    
 英語を「手書き」する場合、次の2種類の作法があります。
●ブロック体(block letters)
 一字一字タイプライターで打ち出したような(=積み木のブロックを並べるような)離し書き字体。
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a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z
 コンピュータ処理される文字列のすべては一字一字独立した「ブロック体」です。
●筆記体(running letters / cursive letters)
 一筆書きのように流麗に(あるいは、読み辛い形で)書き連ねられた続け字体。

cursive alphabet letters hand-written by Jaugo Noto
之人冗悟(のと・じゃうご)手書きによる「筆記体」の走り書き
 コンピュータ画面上では、「筆記体」を「文字列」として再現することは不可能、上のように「画像」として表示するしかありません。
 日本人の英語初学者が多く抱く疑問として、「筆記体と、ブロック体、どちらで書くほうがいいの?」というものがありますが、答えは以下の通り単純明快です。
●純粋に個人的なもの(日記の文章や、友達への手紙など)は「個性のにじみ出た筆記体」で書く
 「筆記体」は文字通り「筆で手書きする際の書体」・・・元々は「筆記速度を稼ぐため」の「走り書き文字(running letters)」ですが、勢いよくサッサッと書けば書くほど「書き手の個性がにじみ出る、味のある字体」と言えます。
●それを書いたのが確実に自分であって他人の手になるものではないことを相手に示すことに意味のある文字(契約書の署名など)は「自分以外の誰にも真似できない独自の筆記体」で書く
 最近ではワードプロセッサー(というか、e-mail)に押されて「全文手書きの筆記体手紙」は少なくなっていますが、たとえ全文ワープロ書きの手紙でも、末尾に添える自分の名前だけは必ず「筆記体の署名」で書くのが英語世界の約束事です。英語世界では「筆記体の文字は<自分が書いた>ことを証明するハンコのようなもの」なのです。
●試験答案は必ず「整然として読み易いブロック体」で書く
 筆記体は、判読困難な上に、正しい綴り字の自信がない回答者が「わざと曖昧にボカして書く」という卑怯な逃げ道として使われる場合も極めて多いので、「答案採点者の立場としては、筆記体を見たら即、採点対象外として無視してもよろしい」というのが大方の資格判定試験現場の常識になっています(・・・解答用紙にもちゃんと「判読困難な文字は採点しません」というような断わり書きがあるでしょう?)
 あなたの学校の先生はもしかしたら「生徒に優しい(or生徒からの圧力に屈し易い)採点者」かもしれませんが、それはあなたとその先生の間の個人的力関係を示す特殊事情に過ぎません。
 一般社会では「答案用紙に筆記体はダメ!」が常識なのです。あなたに個人的にへつらうべき理由などサラサラない一般の試験官に対して、「この自分の書く読み辛い(&ゴマカシにも使える便利な)崩し字体に向けて、お前の方から歩み寄れ!」などと求めるのは、愚かである上に傲慢です。その「愚かしさ&傲慢さ」だけでもう十分「キサマなんて落第だ!」と宣告されておしまい、と言えるほどの尊大極まる愚挙ですから、「試験答案を筆記体で書く」ようなフザけたマネは(「筆記体がきちんと書けるかどうかのテスト」と断わり書きがある場合&わざと落第したい場合を除いて)絶対にやめましょう。
 流れるような一筆書きの「筆記体(cursive letters)」は普段から書く練習を積み重ねておかないと書けない
けれども
1字1字丁寧に独立させて書く「ブロック体(block letters)」は、普段筆記体でスラスラ書き慣れている人間にとってはお手のもの
である以上、英語学習者の態度としては
●日常の英文筆記は全て「筆記体」で行なう
●試験答案や誰かへの指示を書き留めたメモなどは判読性の良い「ブロック体」で行なう
という筆記習慣を心掛けておけばよいわけです。
 「普段から<筆記体>で書く練習をしておきなさい」と指導する学校や先生が、「<筆記体>の答案は採点拒否」の態度を見せると、「普段は<筆記体>で書けと命じておきながら、解答用紙には<ブロック体>で書けというのは納得できない!」と反発する困った生徒が必ず(&少なからず)いるものです。
 その種の反発がどうしてダメ(&愚か&傲慢)なのかは、上述の通り・・・「英語試験で落第」だけならまだしも「人間として落第!」の烙印を押されることにもなりかねぬ由々しき事態に陥らぬよう、英文字体の使い分けは、賢明かつ慎重に行なうべきです。
    

コメント (1件)

  1. 之人冗悟
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    ・・・というわけで、以下の二点の約束事を定めておきますので、皆さんどうぞ御納得の上で質問・回答ください:
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    ◆回答者は、質問者から自分への直接のお礼のコメントがなくても、悪く思わないこと◆

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