単一の被修飾語と複数の形容詞の間の共通関係:X(Adj1_Adj2)

    
 「形容詞」が「名詞」を修飾する場合、形容詞が名詞に前置される「{形容詞}<名詞>」の語順を取るのが通例です・・・が、形容詞が複数になると、名詞に前置するとゴテゴテと格好が悪くなるので、名詞に後置される「<名詞>{形容詞}{形容詞}{形容詞}・・・」の語順が生じます。
The artist is popular among many, male and female, young and adult.
そのアーティストは老若男女大勢の人々に人気がある。
(S)<The artist> (V)is (C)<popular> (among 【many】 [who are] (Adj1){male} and (Adj2){female}, (Adj3){young} and (Adj4){adult}).
 上の英文では、【many】という名詞を、複数の形容詞群(Adj1){male} / (Adj2){female} / (Adj3){young} / (Adj4){adult})が後ろから修飾する形になっています。
 上の英文では「”大勢”という名詞(Noun)」として使われている【many】は、一般には「”多くの”の形容詞(Adjective)」として後続の名詞を修飾する語のイメージが強い上に、後続の「形容詞」はどれもみな「名詞」にもなる語句なので、{many=多くの}(N1)<male=男性> / (N2)<female=女性> / (N3)<young=若者> / (N4)<adult=成人>と誤解して次のような誤訳に陥る人もいるかもしれません:
(×)そのアーティストは{大勢の}<男性>・<女性>・<若者>・<大人>に人気がある。
 ・・・完成した日本語を見ると、これはこれで意味が通るものになっているので実用上は問題ないものの、「{後置形容詞}を<名詞>と取り違えている」という点で”構文解釈的には”間違いです。
    

コメント (1件)

  1. 之人冗悟
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