「会話文」では、相手側の想像に委ねる形で、様々な省略が(それもかなり大胆な形で)乱れ飛びますので、臨機応変な対処が求められます。
♪Your name and address, please?
お名前とご住所をお伺いできますか?
[May I have] your name and address, please?
♪Me as his steady? No way!
私が彼の恋人ですって? とんでもない!
[Do you regard] me as his steady? [In] no way [am I his steady]!
あなたは私を彼の恋人とみなしているのですか? いかなる意味に於いても私は彼の恋人ではありません。
あなたは私を彼の恋人とみなしているのですか? いかなる意味に於いても私は彼の恋人ではありません。
♪“Beer?” ― “Whiskey, may I?” ― “Sure.”
「ビール?」 ― 「ウィスキー、いいかな?」 ― 「もちろん」
“[Do you like some] Beer?” ―
ビール飲みたい?
“Whiskey, may I?⇒[May I have some whiskey?]”
ウィスキーもらえるかな?
ビール飲みたい?
“Whiskey, may I?⇒[May I have some whiskey?]”
ウィスキーもらえるかな?
♪“Can I ask you something?” ― “Depends.”
「ちょっとお願いしていい?」 ― 「ものによるね」
[It] depends [on what you ask from me whether I can respond to your request].
君の願いに私が応えられるか否かは、君が私に何を求めるかによって決まる。
君の願いに私が応えられるか否かは、君が私に何を求めるかによって決まる。
♪“What’s eating you?” ― “‘B&H’ ― ring a bell?” ― “‘B & H’?” ― “‘Bunny and Honey’, where boys like you meet girls in bunny suits, I’d guess.”
「なんでそんなに機嫌悪いの?」 ― 「’B & H’ ― ピンときた?」 ― 「ビーアンドエッチ?」 ― 「’バニー&ハニー’、あなたみたいな殿方がバニー姿の女の子に会える場所、でしょ?」
“What’s eating you?” ― “‘B&H’ ― [Does that name] ring a bell [for you]?” ― “‘B & H’?” ― “‘Bunny and Honey’, where boys like you meet girls in bunny suits, I’d guess.”
「What’s eating you?」は、直訳すれば「何があなた(の心)をむしばんでいるのですか?」=(憂鬱・落胆・不機嫌等)いつもと違う様子の相手に向かって「どうしたの?」と尋ねる言い回し。
「X rings a bell」は、「Xがきっかけとなって脳内でキンコンカンコン!と鐘が鳴る=それまで不明だった謎の答えがパッとひらめく」を意味する言い回し。
「…, I’d guess」は「(わたしはそのお店に行ったことないからよく知らないけど、たぶん)...なんじゃないかしら?」の意味の「主節相当語句の文末挿入」。
上の(夫婦か恋人どうしの)会話を聞いてもまだピン!とこない人のために解説すると、これは「’バニー&ハニー’とかいう名のガールズバーに夫(or恋人)が通ってるのを何かのきっかけで知った妻(or彼女)が、’わたし、知ってるんだからね!’と相手に詰め寄る」の図。
♪“You know what?” ― “Well?” ― “Jack just divorced.” ― “Again?” ― “For the third time.” ― “O, talk of the Devil…”
「おい、知ってるか?」 ― 「何を?」 ― 「ジャック、こないだ離婚したってさ」 ― 「またか?」 ― 「三度目だ」 ― 「おっと、噂をすれば何とやら・・・」
“[Do] you know what [happened]?” ― “Well[, what happened]?” ― “Jack just divorced.” ― “[He divorced] again?” ― “[He did] for the third time.” ― “O, talk of the Devil…[and He will appear.]”
「Talk of the Devil, and He will appear.」は「命令文, and」の形態を取る慣用句で、直訳すれば「悪魔の話をしてごらん、彼が現れるから」(=When you talk about the Devil, He will appear.)となり、日本語の「噂をすれば影[現わる]」に相当するもの・・・口語では「Talk of the Devil」だけで切って「and He will appear」は言外に潜ませておくのがお約束。
♪“Sorry about the news.” ― “What news?” ― “Your divorce.” ― “Well, all good things…” ― “Must be hard, alone after all these years.” ― “Yeah, but we’ll always have Paris.”
「聞いたよ、残念だったな」 ― 「何を?」 ― 「離婚したんだってな」 ― 「あぁ、まぁ、何事にも終わりは来るもんさ」 ― 「さぞキツかろうな、長年連れ添ったのに、別れて一人なんて」 ― 「あぁ、でもまぁ、思い出だけはいつまでも一緒だから」
“[I’m] sorry about the news.” ― “What news [are you talking about]?” ― “[The news about] your divorce.” ― “Well, all good things [must come to an end]” ― “[It] must be hard [for you to be] alone after all these years [together].” ― “Yeah, but we’ll always have Paris.”
「All good things must come to an end」は、「どんな良い事にもやがて必ず終わりは来る」の意味の格言。あまりにも有名である上に、最後があまりに寂しいものだから、「All good things…」だけで止めて「must come to an end」は言外の”含蓄”として相手に感じ取らせてそれでおしまい、という形を取る人が多い。
「We’ll always have Paris:私達にはいつでもパリがある」は、そのままでは何の事やらさっぱりわからない”名台詞”の一つ。1942年(第二次世界大戦真っ最中)のハリウッド映画『Casablanca:カサブランカ』のクライマックスで、ハンフリー・ボガートがかつてパリで甘い日々を共にした元恋人のイングリッド・バーグマンを(恋敵の男ともども)飛行機でナチスの手の届かぬ外国へ逃亡させる場面で言う台詞 ― 「君と俺とはもう会えないが、俺たちの心の中にはいつだってパリ(での甘美な記憶)がある」。
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一般の掲示板では、自分の質問に誰かが何かコメントを付けるたび、それなりのレスポンスを返すのが「作法」ということになっています・・・が、この「コメント道場」では
●回答者が最初に発した疑問点が解決した場合にはシンプルに
♥Got it, guratche!♥・・・発音は「ガリット・グラッツィェ!」意味は「了解(英語)、感謝(イタリア語)」
と返答して「御挨拶」はそれでおしまい、ということにしましょう。
・・・ここは「おともだち」と交信するための仲良し広場ではないので、「白山羊さんと黒山羊さんのお手紙交換」みたいなことを延々繰り返していたのでは質問者・回答者双方にとって時間・労力・忍耐力の空費ですし、それ以外の受講者の皆さんにとっても肝心の「質問」・「回答」の部分が「あいさつのこだま」の陰に隠れてしまったのでは迷惑な話になってしまいます。
・・・というわけで、以下の二点の約束事を定めておきますので、皆さんどうぞ御納得の上で質問・回答ください:
◆回答者は、質問者から自分への直接のお礼のコメントがなくても、悪く思わないこと◆